コラム

⻭を磨くと血が出た！お口のトラブルのサインかも？

⻭を磨くと⾎が出た経験はありませんか？その時は気になるものの、痛みもなく、すぐに⾎が⽌まるため、そのままにしている⽅も多いのではないでしょうか︖

しかし出⾎するということは、お⼝の中で何か不具合が起こっているサインかもしれません。このようなサインが出たとき、お⼝の中ではどのようなことが起こっているのでしょうか。その主な原因をご紹介します。

⻭周病

お⼝のケアが不⼗分だと、歯茎と⻭の間に細菌の塊であるプラーク（⻭垢）が溜まります。細菌は歯と歯茎の隙間にから体内へ侵⼊しようとします。その際、細菌の侵⼊を防ぐために、⾎液が積極的に⽩⾎球を歯茎に集め、この働きが炎症を引き起こします。この部分は刺激に弱く、歯ブラシの刺激によって簡単に出⾎します。

⻭茎の出⾎と⻭周病は⼤きく関係しており、⻭茎の出⾎の90％以上が⻭周病からと言われるほどです。歯周病はかなり進行しないと痛みなどの症状が現れにくいので、早期発見、早期治療が大切です。欠かさず定期健診を受けましょう。

間違った歯の磨き方は⻭茎を傷つけて出⾎を起こしたり、⻭茎が磨り減り、知覚過敏の原因にもなります。また、⼒を⼊れすぎてしまうと、毛先が押し付けられてしまい、汚れを落とすことができません。適切な⼒で、細かく⻭ブラシを動かして汚れを落とすことが⻭磨きのポイントです。

正しい歯の磨き方は歯科医院で教えてもらうことができます。当クリニックでは、一人ひとりのお口の環境に合わせたブラッシング指導を行っています。気づかなかった磨きグセを知り、汚れをキレイに落とすコツが身に付きますので、ご自宅でのセルフケアをより効果的に行なっていただけます。

⾍⻭を放置していると、⾍⻭菌が⻭の神経まで感染し、⻭茎にまで炎症が及びます。これが原因で出⾎することがあります。

⾎をサラサラにする薬や、⾎圧を下げる薬などを飲んでいる場合に、⻭茎から出⾎しやすくなることがあります。また、様々な病気が出血の原因であることもあります。

妊娠中はホルモンバランスが変化します。そのことがお⼝にも影響し、唾液が減少するため、お口の⾃浄作⽤が弱くなり、虫歯になりやすかったり、歯茎から出⾎しやすいお口の環境になってしまいます。

しかし妊娠中は体調の変化もあるため、⻭磨きができない時はうがいをするなど無理のない範囲でお⼝のケアを⾏いましょう。

またかかりつけの⻭科医院で、妊娠中のケア⽅法を相談するといいでしょう。

⻭周病の項⽬でも紹介しましたが、⻭茎からの出⾎は⻭周病であることが多いので、痛みがないからと放置せず、ひどくなる前に早期発⾒・早期治療を心がけましょう。

参考

テーマパーク8020　https://www.jda.or.jp/park/trouble/index_02.html

特定⾮営利活動法⼈⽇本⻭周病学会　http://www.perio.jp/qa/symptom/