歯を守る強い味方「キシリトール」
虫歯予防に欠かせない成分として注目されているのが「キシリトール」です。キシリトール入りのガムやタブレットなどもたくさん販売されています。今回は、キシリトールの虫歯予防効果と、効果的な使い方についてご紹介します。
キシリトールの虫歯予防効果
虫歯の原因となる酸を作らせない
虫歯の原因となるミュータンス菌は、食べ物に含まれる糖を餌にして酸を作り出します。
キシリトールには一般的な砂糖と同程度の甘さがありますが、ミュータンス菌に分解されないため、虫歯の原因となる酸の生成が減少し、虫歯予防に効果を発揮します。
歯の再石灰化を促進
食事をすると、お口の中は酸性に傾き、歯の表面の成分が溶け出す脱灰が起こりますが、これを修復する再石灰化が起こり、虫歯にならないようにお口を守っています。脱灰と再石灰化のバランスが崩れると、虫歯になりやすくなってしまいます。キシリトールの成分が歯から失われたミネラルを補給し再石灰化を促進するとともに、歯を強くするサポートをします。
キシリトールの効果的な食べ方
キシリトールを含むガムやタブレットの選び方
キシリトールを含むガムやタブレットを選ぶ際には、砂糖が含まれていないことを確認しましょう。キシリトールが50%以上配合されているものが効果的です。歯科医院ではキシリトールが100%配合のガムやタブレットを取り扱っていることが多いので、かかりつけの歯科医院や当院にお尋ねください。
キシリトールの摂り方
キシリトールの効果を最大限に発揮するためには、定期的で継続的な摂取が重要です。毎食後や歯磨き後、また、おやつの代わりにキシリトールを摂ることで、口の中を清潔に保ち、虫歯の発生を予防します。
注意点
キシリトールは摂りすぎるとお腹が緩くなることがあります。適量を守り、過剰な摂取にはご注意ください。お子様の場合は、ガムなどを飲み込んでしまうことがありますので、安全に食べられるものを選んであげましょう。食べ方や、どんなキシリトールがいいのか歯科医院で相談しましょう。
キシリトールを食べるだけで虫歯にならないわけではありません。歯磨きなどの日常のケアや歯科定期検診を受けるなど基本のケアを怠らず、そのサポートとして摂り入れましょう。
まとめ
今回は、キシリトールの虫歯予防効果と、効果的な使い方についてご紹介しました。キシリトールは虫歯予防に優れた効果を持つ成分です。その効果を最大限に引き出すためには、日ごろの基本的なケアをするとともに、キシリトールを正しく取り入れましょう。
当院では、患者様お一人ひとりに担当の歯科衛生士が付き、患者様の歯の状態やライフスタイルなどを把握したうえで、適切なケアやアドバイスを行っていますので、どんな予防方法がご自身に合っているかなど、気になることがあればお気軽にご相談下さい。
参考
e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/teeth/yh-037.html