生まれる前から始める子どものお口の健康づくり
赤ちゃんの歯は生まれてから作られるわけではなく、妊娠初期わずか6週頃には乳歯の芽となる「歯胚」が作られ始め、妊娠4〜6か月頃には永久歯の基礎まで形成が進みます。
この時期のママの栄養状態や生活習慣は、将来の歯の質や歯並びにも関わる大切な土台になります。
今回は、生まれる前から始める子どものお口の健康づくりのポイントと、当クリニックの小児歯科をご紹介します。
ママと家族のお口の健康がカギ
赤ちゃんのお口に中には虫歯菌はいません。しかし、生後6ヶ月を過ぎた頃から虫歯菌が棲みついてきます。この原因は家族だと考えられています。特に長時間接するママやパパのお口の状態は影響が大きいです。
出産後も、スプーンや箸の共有で菌が移ることがあるため、家族全員でお口の清潔を意識することが赤ちゃんの虫歯予防につながります。
妊娠中はホルモンバランスの変化により虫歯や歯周病になりやすくなるため、安定期に歯科検診を受け、出産前に治療を終えておくことが理想的です。パパや家族の方も、口腔ケアや定期検診でお口の環境を整えておきましょう。
妊娠中に意識したい栄養素と食材
歯の形成やお口の健康のためには、バランスの取れた食事が基本です。特に次の栄養素は重要です。
カルシウム:歯や骨の材料。牛乳、ヨーグルト、小魚、チーズ、青菜などに多く含まれます。
ビタミンD:カルシウムの吸収を助けます。鮭、いわし、きのこ類、日光浴も有効です。
タンパク質:歯や歯茎組織を作る基礎。肉、魚、卵、大豆製品をしっかり摂りましょう。
ビタミンA・C:歯や歯茎の健康を保つ栄養素。緑黄色野菜、柑橘類、いちご、ピーマンなどがおすすめです。
甘いお菓子や糖分の多い飲料は控えめにし、間食の回数も調整することで、ママ自身の虫歯予防にもつながります。
生まれてからも続く「お口の育て方」
赤ちゃんのお口の発育には、歯磨きだけでなく、抱っこの姿勢や授乳方法、離乳食の進め方も大きく関わります。しっかり噛む・飲み込む力が育つと、あごの成長が促され、歯並びやかみ合わせも整いやすくなります。
生活の中で自然に「正しいお口の使い方」を身につけられる環境づくりが大切です。
当クリニックの小児歯科
当クリニックでは、お子様の虫歯予防に積極的に取り組んでおります。3ヵ月ごとの定期健診による虫歯予防を目的としたオレンジキッズクラブでは、0歳~12歳までのお子様の歯を守るお手伝いをさせていただいております。お子様の成長によって変化する歯並びや咬合関係を予測し、虫歯や悪習癖といった問題をできるだけ未然に防ぎ、健全に発育できるように、早期にできるだけ先回りして、治療に取り組んでいますので、お気軽にご相談下さい。
詳しくは小児歯科ページもご覧ください。
まとめ
今回は、生まれる前から始める子どものお口の健康づくりのポイントと、当クリニックの小児歯科をご紹介しました。
子どものお口の健康づくりは、歯が生えてから始めるものではなく、妊娠中からすでに始まっています。
ママの健康なお口とバランスのとれた食生活は、赤ちゃんへの最高の贈り物です。
家族で定期検診や日頃のケアを継続し、大切なお子様の将来のお口の健康を守っていきましょう。