親知らずについて
親知らずとは、大臼歯の一番奥に生える永久歯で、正式には「第三大臼歯」や「智歯」と呼ばれます。一般的には10代後半から20代前半に生えてくると言われていますが、個人差があり、生えてこない場合もあります。
家族や友人から「親知らずを抜いた」という話を聞いたことがある方もいるかと思います。自分も親知らずが生えてきたら抜かなければならないのか、まさに今、親知らずのあたりが気になっているけど、歯科医院で相談した方がいいの?と不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、親知らずの生え方や、抜いたほうがいいのかなど、親知らずについてご紹介します。
親知らずはどうやって確認するの?
親知らずが既に生えてきている場合は、お口の中を診るだけで確認できますが、歯茎の中に隠れている場合は、お口のレントゲンで確認することができます。生え方によっては、顎の神経に影響がないかなど歯科用CTで詳しく確認することもあります。
親知らずの生え方
親知らずの生え方は大きく分けて3パターンあります。生え方によって、抜歯の原因になることがあります。
まっすぐ生える場合
他の歯と同様に、まっすぐ生えた場合は、特に抜歯の必要はありませんが、歯ブラシが届きにくいため、虫歯にならないように注意してケアをする必要があります。
斜めに生える場合
隣の歯を圧迫したり、炎症を起こしたり、歯磨きがしづらいため虫歯の原因になりやすいなどお口のトラブルに繋がりやすいため、抜歯になることがあります。
歯茎の中に埋まっている場合
歯茎の中に埋まっているため、虫歯などのリスクはありませんが、骨の内部に嚢胞(のうほう)という袋状の塊ができることがあります。嚢胞は骨を圧迫したり、骨を溶かすことがあるため、除去することをおすすめします。
親知らずは抜いた方が良いの?
親知らずは必ずしも抜かなければならないことはありません。親知らずがまっすぐ正常に生えて何のトラブルもない場合は、そのままでも問題はありません。奥歯の入れ歯やブリッジの支えにすることができたり、親知らずを別の歯が何かあったときに移植するなどに活用することもあります。
しかし、以下の様にお口のトラブルの原因となる場合は、抜歯になることが多くなります。
- 痛みや腫れがある場合
- 親知らずが他の歯を押すことで、歯並びに影響を与える場合
- 虫歯の原因となる場合
- 顎のトラブルを引き起こす場合
まとめ
今回は、親知らずの生え方や、抜いたほうがいいのかなど、親知らずについてご紹介しました。
親知らずは、他の歯に比べて歯ブラシが届きにくいため、ケアが難しく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、まっすぐ生えてこない場合もあるため、周囲の歯に影響を及ぼしたり、口内のトラブルの原因になる可能性があるため、抜歯になることが多い歯です。
抜いた方がいいのか、抜かなくても良いのかの判断を、患者様自身でするのは非常に難しいと思います。気になるようであれば、まずはご相談ください。
「一般歯科」ページに親知らずについて、よくある質問をまとめていますので、併せてご覧下さい。
参考
テーマパーク8020
https://www.jda.or.jp/park/trouble/wisdom-tooth.html